>>1の技術でクリアできたことは下記です
※今まで以上に正確に脳のデータ通信のことが解明される!

>>1の本文
//時間の壁に阻まれた対話。速すぎる金属と遅すぎる有機物
脳を模倣するハードウェアの構築において、これまで計算機科学者たちを絶望させてきたのは、生物の複雑な「発火(スパイク)」をいかにして人工物で再現するかという課題である。生物のニューロンは、細胞膜の内外にあるイオンの濃度差を利用し、一定の電位閾値を超えると瞬時に電圧が跳ね上がる「アクション・ポテンシャル(活動電位)」を発生させる。このスパイクを通じて他のニューロンへ情報を伝達する。単発のスパイクから、連続的な発火、あるいは突発的なバースト状態など、極めて多様なシグナルパターンを織り交ぜることで、わずかなエネルギーに膨大な情報をエンコードしている。
過去の半導体研究においても、人工ニューロンの開発は幾度となく試みられてきた。しかし、それらは生体のニューロンと互いに波長を合わせることができなかった。両者の間には、致命的な時間スケールの断絶が存在していたからだ。金属酸化物を用いて作られた人工ニューロンは動作速度が速すぎ、マイクロ秒やナノ秒単位で発火してしまう。反対に、有機材料を用いたものは電子の移動度が低く動作が遅すぎ、秒単位の時間が必要だった。
生物のニューロンは、主にミリ秒(1000分の1秒)単位の固有のリズムで活動している。生体と機械の波長が合わない状態では、機械から生体へ電気信号を送っても、生きたニューロンはそれを一瞬のノイズとして無視するか、あるいは長すぎる刺激の前に沈黙してしまう。さらに、従来の人工ニューロンは単調なパルス波しか生成できず、生物学的な複雑性を再現しようとすれば、結果的に何千もの素子を組み合わせた巨大でエネルギー効率の悪いネットワークを組む必要があった。単一の素子で脳の多様なリズムを奏でることは、極めて困難な技術
的障壁だったのである。