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理研では現在、加速器施設「RIビームファクトリー」において、重イオンビーム強度の大幅な向上を目指す「荷電変換リング」(CSR)の建設が進められている。CSRは、重イオンを目的とする高電荷状態へ効率よく変換することを目的とする独自開発のリング型加速器だ。重イオンがリング内に設けられた薄い標的を通過することで、イオンの価数が周回ごとに変化する。これにより、複数の電荷状態のイオンを同時に利用でき、これまでは目的とする電荷状態にならなかったために捨てられていたイオンも再活用できるようになり、目的とする高価数イオンの得られる割合を、従来手法より大きく高めることが可能になる。
さらに、高速かつ効率的なビーム冷却を実現できれば、CSRによってビームの強度に加えて品質も向上させられる可能性があり、その実現が重要課題として位置付けられている。そこで今尾チームリーダーは今回、従来はビーム損失の原因として忌避されてきた「荷電変換現象」を、逆に冷却機構として積極的に利用する新しいビーム冷却原理を提案したという。