統合失調症のお薬について(薬の種類や副作用の解説)
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抗精神病薬はドーパミンの受容体を占拠して、ドーパミンが受容体に働いて次の神経細胞に情報を伝えるのを遮断することが主な作用機序と考えられています。
ドーパミンが関与する神経経路のうち、統合失調症の病態に関連しているのは➡(1) あるいは➡(2) の経路です。➡の経路の機能亢進は陽性症状(幻覚や妄想など)に、➡の経路の機能減退は陰性症状(感情の平板化、思考の貧困、意欲の欠如など)に関係しているといわれています。
また、➡(3)の経路は姿勢の維持や反射的な共同運動に、➡(4)の経路はプロラクチンという乳汁分泌ホルモンの分泌に関係しています。
定型抗精神病薬はドーパミン神経経路すべてを抑制してしまうため、➡の経路ではドーパミンの活動を低下させて陽性症状を改善しますが、➡の経路では減退しているドーパミンの活動をさらに低下させてしまいます。
また、投与量が増えると➡の経路の遮断により錐体外路症状(筋肉のこわばり、ふるえなど)がひきおこされ、➡の経路に働くとプロラクチンの分泌が増加して、生理が止まったり乳汁分泌がみられたりすることがあります。
非定型抗精神病薬の錐体外路症状が少ない理由として、以下の可能性が考えられています。
セロトニンと呼ばれる神経伝達物質を阻害することにより、セロトニンのドーパミン抑制を解除し、結果的にドーパミンを増加させる。またはドーパミン以外のいろいろな神経伝達物質の受容体に作用するため、その総合的な作用によって。
従来の抗精神病薬に比べ、ドーパミン受容体にゆるやかに結合するため、もともと存在しているドーパミンの働きを阻止しすぎないため。
ドーパミンD2 受容体を完全に遮断せず、一部刺激するという作用(部分アゴニスト作用)をもち、ドーパミンが多すぎるときにはその作用を抑え、少なすぎるときには強めて、ドーパミンの機能をちょうど良いところに保つため。