この状況が変わり始めたのは2020年前後だ。IBMやGoogleが量子コンピュータのクラウドアクセスを提供したように、物理実験装置そのものをクラウドサービスとして提供する動きが現れた。Infleqtion社が2020年に公開したOqtantは、ルビジウム87原子のBECを生成・操作できる実機を、PythonのAPI経由で遠隔操作できるプラットフォームである。ユーザーはポテンシャルの形状を設計し、時間変化をプログラムし、原子雲の密度分布の時間発展を観測できる。実験室に足を運ぶ必要はない。