>>ニュートリノ振動と、それが生んだ数々の謎は、最新世代の検出器の開発をさらに後押ししてきた。2025年に運転を開始した中国の「江門地下ニュートリノ観測所(JUNO)」が、2026年6月に公開した初期データでは、これまでに報告されたなかで最も精密なニュートリノ振動の測定結果が示された。日本の「ハイパーカミオカンデ(Hyper-K)」と、米国中西部に建設中の「深部地下ニュートリノ実験(DUNE)」も、いずれも2020年代後半の運転開始が見込まれている。

>>「深部地下ニュートリノ実験(DUNE)」では、数兆個のニュートリノを生成し、地中を1,300kmにわたって通過させることで、2つの検出器との相互作用を調べる。ひとつはフェルミ国立加速器研究所の地下60mに設置される「近検出器」、もうひとつはサウスダコタ州リードにあるサンフォード地下研究施設の地下1.5kmに設置される「遠検出器」だ。検出器の小型プロトタイプは「ProtoDUNE」と呼ばれ、スイスとフランスの国境に位置する素粒子物理学研究所CERNで実験が行なわれている。