>>グラフが示す通り、もし再生率がISSの旧水準である94パーセントにとどまれば、枯渇までの時間は40年に縮む。月面ではISSのようなコンパクトなモジュールと異なり、農業用の広大な土壌に吸着する水分や、巨大な居住空間の壁面に結露する水分など、回収を逃れる経路が大幅に増える。したがって、ISS水準の98パーセントを大規模な都市空間で維持すること自体が、すでに極めて困難な前提条件だ。
>>さらに制約を厳しくするのは、10億トンという前提そのものである。近年のより詳細な軌道上からの観測データに基づく推計では、実際の水量は3,400万トンにとどまる可能性が指摘されている。およそ30分の1というこの現実的な数字を当てはめれば、100万人都市の水はわずか数年で底をつく。都市を築くどころか、建設の初期段階で資源が尽きる計算になる。