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億個の神経細胞(ニューロン)で構成され、成熟するまでに20年近い歳月を必
要とする。
 脳は硬い頭蓋骨に守られているため、生後の脳がどのように育っていくのかを細胞レベルで観察することはこれまでできなかった。
 そこで科学者たちは、人間の幹細胞から「脳オルガノイド」と呼ばれるミニ脳を作り、実験室で研究を進めてきた。
 しかし従来の培養方法では数ヶ月で神経細胞が死んでしまい、胎児期の初期段階しか観察できないという壁があった。
 今回、ハーバード大学のパオラ・アルロッタ教授らは、神経細胞が自発的に電気信号を出す「発火」に注目した。
 神経細胞も筋肉と同じで、使われないと衰えてしまう。
 チームは自発的な発火を維持できる特殊な培養液を用い、ミニ脳を5年を超えて健康な状態に保つことに成功した。
 これまでの最長記録は694日だったので、3倍近い長さになる。研究室には7年に達したミニ脳も残っている。