アメリカは氷河期どころかみんな解雇されるから労組の組織率は低いのになぜ信頼している国民が多いのか?
それを考えろ、低IQ

日本と違ってヨーロッパと同じ様にストをやって賃上げ要求や、処遇改善をやるからだ
https://imgur.com/a/XyBLfDf

『悪のジャップ労働組合』

1999年の初冬。降り始めた冷たい雨が、都内ホテルの地下に隠された会員制和室の窓を濡らしていた。
山一證券、北海道拓殖銀行の連鎖破綻から2年。アジア通貨危機の爪痕は深く、日本経済は戦後初の名目GDPマイナス成長という、底なしの泥沼に足を踏み入れていた。
​東和自動車の社長、岩波は、目の前の膳に一切手を付けず、眉間に深い皺を刻んでいた。その視線の先にいるのは、十万人の組合員を統べる東和自動車労働組合の執行委員長、神崎である。
​沈黙を破ったのは、労働者側であるはずの神崎だった。彼は上質な日本酒を喉に流し込むと、不敵な笑みを浮かべて切り出した。
​「岩波社長。単刀直入に申し上げます。今年の春闘、我が東和自動車労組は、ベースアップの要求を『ゼロ』……完全に凍結する方針を掲げます」
​岩波の目が、驚愕に見開かれた。
「何だと……? 神崎委員長、あなたからそれを切り出すのか」
​「驚くことはないでしょう」
神崎は冷徹な目で岩波を見据えた。
「会社の資金繰りが限界なのは分かっています。ここで下手にベアを要求してストライキでも打てば、会社は倒産し、外国人株主に切り売りされるだけだ。だから我々は『賃上げ要求という牙』を自ら抜いてみせます。その代わりだ、社長」
​神崎は座卓に身を乗り出し、声を低めた。
​「今の中にいる我が組合の『正社員』の首だけは、一人たりとも切らないと約束していただきたい。定年までの終身雇用と定期昇給カーブを絶対の聖域として保証してもらう。代わりに、来年からの『新卒採用枠』を極限まで削りなさい。あぶれた仕事は、いつでもクビを切れる派遣や期間工にやらせればいい。彼らは我が組合の人間ではない。外の人間がどうなろうと、私の知ったことではない」