【2016年 1月18日 午後10時15分】
 たった数分の放送だった。
 スタジオのサブはいつもなら生放送が終わった瞬間「お疲れさまでした」という言葉が響くのだが、それはなかった。静寂。(中略)
 その放送にスタッフとして、放送作家として参加した僕も戦犯である。
 だから。
 僕はテレビ番組を作る人間として。あの時。終わったのだと思う。死んだのだ。

 20年以上かけて築き上げたものが一夜にして崩れた。そこから物語は番組最終回へと展開する。新しく収録された、最後の歌唱。そこに主人公は、ひと筋の希望の光を見出すのだった――。