>>212
マクレランははまさにナポレオンだった。
彼が当時の北軍の将軍の中において、一定水準以上の軍事的手腕を
もっていただろうことは否定しがたいが、
民主共和制国家の軍人でありながらシビリアン・コントロールに
服する気がまったくなく、ナポレオンよろしく、
戦場から軍司令官が国家の戦略を決めていくという
妄想に取り付かれていた。
現代でも「当時の政治家はマクレランの作戦に余計な介入をやりすぎた。
彼にフリーハンドを与えていれば、南北戦争はもっと
早く片付いたかもしれない」
といった擁護をする軍事評論家などが一定数いるが、
そもそも民主共和制国家にあって、軍人にフリーハンドが与えられる
などの事はありえず、近代以降の戦争とは、よくも悪くも政治に
翻弄される一種のショーである。
歴史家ケネス・ウィリアムズの
「マクレランは本物の将軍ではない。
彼は魅力的ではあるが虚栄心が強く、
情緒不安定な人間で、軍事的知識があって馬に乗るのが上手く、
そして大統領になりたがっているだけの人間である」
との言は、彼の生涯を最も的確に表現して余りある。