橙色の常夜灯の下、薄暗い室内にかすかに響く押し殺したような吐息
頭まですっぽりと覆った掛け布団の下で規則的な動きを繰り返す深淵
「あ……」
その喉の奥からあの最後の日、しりりから「澄み渡るクリーントーン」と
評された声が漏れ、せわしなく続いていた動きがぴたりと止んだ
まだ紅潮した顔で荒い呼吸を繰り返したまま布団の中から出した手を
顔の前にかざし、その濡れた指先を眺めていつもの自己嫌悪に陥る

汚した下着を履き替え再び床につく深淵―――だが、夜は……長い。
なかなか寝付かれずにいるうちにしりりとの「合作」の約束を思い出し
その手は独立した意志を持つ蜘蛛のように着衣の下へと這い込んだ