探検


【バーチャルYoutuber】ENTUM(エンタム)アンチスレ※674【鍋】

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2018/12/24(月) 01:52:58.81
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公式
https://entum.jp
https://twitter.com/entum_info

※前スレ
【バーチャルYoutuber】 ENTUM(エンタム)アンチスレ※673【闇鍋】
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/streaming/1545569520/
VIPQ2_EXTDAT: none:none:1000:512:----: EXT was configured 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b)

https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)
2018/12/24(月) 04:38:34.09
>>184
見てない…
2018/12/24(月) 04:38:43.87
リアルではわらわの方が背が高いのじゃ〜
そらちゃんが気持ち良さそうで良かった
2018/12/24(月) 04:39:02.72
>>190
する訳ねーだろ
2018/12/24(月) 04:39:35.52
サラッとそらともいじりになる流れに草
2018/12/24(月) 04:39:38.75
A「教えてよそら、ここが私たちの場所なの?」
A「そこに着くまで私は止まらない、止まれない」
2018/12/24(月) 04:39:41.37
>>184
リアルでは
2018/12/24(月) 04:40:09.98
そらともの夏は終わらない
2018/12/24(月) 04:41:29.33
でもそらの為だから
二人で話し合って決めたことだから
2018/12/24(月) 04:41:44.17
そらともかわいそう
2018/12/24(月) 04:42:02.22
後で全部繫がって皆笑顔になるから
2018/12/24(月) 04:43:01.52
ゴリラとそらともは繋がっている……
2018/12/24(月) 04:43:07.28
隙あらば死体蹴り
2018/12/24(月) 04:43:21.05
>>195
止まってやれよ
2018/12/24(月) 04:43:28.68
そういやカイリューくんってどうなったんだ
2018/12/24(月) 04:43:43.03
Aだけはホロから出てこないで
2018/12/24(月) 04:43:50.69
そらともに返り咲いたよ
2018/12/24(月) 04:44:09.55
>>204
詫びスパチャしてそらとも復帰した
2018/12/24(月) 04:44:12.84
>>204
復活した
2018/12/24(月) 04:44:12.89
>>204
そらともに復帰したらしい
2018/12/24(月) 04:44:31.73
お前らそらともに対する憎悪が異常だな
なんかされたのかよ
2018/12/24(月) 04:44:31.75
そらともは呪い
2018/12/24(月) 04:44:35.92
>>204
実はネットで女配信者にガチ恋粘着→反転アンチを繰り返してるキチガイだと判明→何食わぬ顔でそらともに復帰
2018/12/24(月) 04:44:52.62
カイリューくんは本物のbそらともなんだね
2018/12/24(月) 04:45:12.22
>>210
別に…
なんとなく殴ってる
2018/12/24(月) 04:45:26.44
>>210
なんでおもちゃを憎む必要があるんですか
2018/12/24(月) 04:45:39.55
カイリューくんはそらが横アリいけるって信じてるんだ
2018/12/24(月) 04:45:42.87
>>210
よく考えたらなにもされてない
ただ殴りやすい位置にいた
2018/12/24(月) 04:45:45.73
憎しみも憐れみもない無感情からくる暴力だぞ
2018/12/24(月) 04:45:52.42
>>210
自演だろこれ
ときのそらとか興味ないし
2018/12/24(月) 04:45:55.56
>>210
別に憎悪はしてない
ネタにしやすいから…
2018/12/24(月) 04:46:43.50
>>210
遊んでるだけだから
2018/12/24(月) 04:46:54.16
カイリューの裏垢〜😭
https://twitter.com/shuntyaaaa2/status/1035441799752372224
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)
2018/12/24(月) 04:47:26.32
なんか叩きやすい位置に頭があるな叩いとこみたいな感じ
2018/12/24(月) 04:47:27.80
お前らが弄んでいるそらともも同じ血の通ったVtuberファンなんだぞ
それをこんな…ひどいと思わないのか!
2018/12/24(月) 04:47:53.23
>>222
えぐー
2018/12/24(月) 04:48:05.08
>>222
キツイわこれ…
2018/12/24(月) 04:48:16.76
>>224
草
2018/12/24(月) 04:48:18.94
>>212
怖い…
2018/12/24(月) 04:48:43.94
太宰治かな?
2018/12/24(月) 04:48:44.30
>>224
いや別に
2018/12/24(月) 04:49:09.84
カイリューきめぇわ
やっぱハクリューだな
2018/12/24(月) 04:49:11.15
>>227
草じゃないんだよ
2018/12/24(月) 04:49:48.84
>>224
死んでるから血肉ないじゃん
2018/12/24(月) 04:50:13.91
>>224
これは愛だよ
ネタにすることでそらともの気持ちが楽になればっていう親切心
2018/12/24(月) 04:50:27.87
そらもホラーならそらとももホラーやんけ…
2018/12/24(月) 04:50:52.03
>>96
まぁアンチは少なかっただろうな
2018/12/24(月) 04:51:00.00
ママァァァ
2018/12/24(月) 04:51:00.39
そらはアカリを裏切って葵についたからな
少なくとも親しみの対象にはならない
2018/12/24(月) 04:51:55.59
>>236
今そこ!?
そらともの話してるのに今そこの話したかった!?
2018/12/24(月) 04:52:11.64
>>238
今は葵にも興味ないぞ
2018/12/24(月) 04:52:16.97
結局ちゃんとしたそらアカコラボが実現することはなかったな…
2018/12/24(月) 04:52:26.91
>>238
そういや最近ぜんぜん絡んでくれないよな
2018/12/24(月) 04:53:11.67
アカリ→葵→アズリム→アオ→今
2018/12/24(月) 04:53:27.52
そういやバージョンドットでそらアカ来てたけど結局どうだったん?
微妙そうな番組だったからチラッとしか見てないんだけど
2018/12/24(月) 04:53:34.38
そらアカとかあったなーそういや
太古の昔のように感じる
2018/12/24(月) 04:54:03.79
>>141
お前のツイッター晒されて無しで馬鹿にされてたぞ
2018/12/24(月) 04:54:21.65
Twitterにしてもそらはタイミング悪いしなあ
リプ返期間終わった後にリプしてたり
2018/12/24(月) 04:54:25.10
>>244
案件そらって地蔵じゃん
2018/12/24(月) 04:55:14.44
>>141
シロちゃんにみっともないリプ送ってたよねきみ
プププ
2018/12/24(月) 04:55:15.41
>>244
面白かった
2018/12/24(月) 04:56:15.08
そらアカてぇてぇからのゴリそらは笑うわ
2018/12/24(月) 04:56:16.15
>>243
ゴリラも入れろ🦍
2018/12/24(月) 04:58:04.10
>>247
試してるんだぞ
2018/12/24(月) 04:58:11.28
>>243
のじゃとゴリラを入れろ
2018/12/24(月) 04:58:17.49
>>251
言うほど笑えるか?
2018/12/24(月) 04:58:18.51
アカリよりゴリラが勝ってる所がチンコの有無しかわからねぇわ
2018/12/24(月) 04:58:21.77
そらアカさっさとやればいいのにな
2018/12/24(月) 04:59:29.50
アカリは汚物だからそらちゃんは関わらなくて正解みたいなことほざいてたからそこそこそらともは憎悪してるが
2018/12/24(月) 04:59:42.87
そらは誰とコラボしても介護される側だな
2018/12/24(月) 05:02:00.38
>>258
これからは本気で叩こうと思う
261名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/12/24(月) 05:02:37.74
ほんと簡単だな
2018/12/24(月) 05:02:44.60
そらにはAちゃんがいるじゃないか
2018/12/24(月) 05:03:24.24
そらとコラボしてもあいつ撮れ高作ろうとしねーんだもん
地蔵っていうか無気力っていうかやる気ないように見えるわ
2018/12/24(月) 05:04:42.17
別にそら叩いてるつもりは無いんだがな
猫宮に地蔵って言ってるのと同じでそらにも地蔵って事実を言ってるだけで
そらともは馬鹿にしてるが
2018/12/24(月) 05:05:19.10
アカリの敵は俺の敵だ
逆も然り
だからそらともを叩くぞ!叩くぞ!叩くぞ
2018/12/24(月) 05:06:48.60
のじゃロリおじさんはYouTuber辞めただけでニコニコには案件動画まだ投稿してるしな
なんか活動自体を引退だと勘違いしてるやついるが
2018/12/24(月) 05:06:58.60
そらを馬鹿にしてる→☓
そらともを馬鹿にしてる→○
2018/12/24(月) 05:08:45.24
あんきもとか友人Aで助けてばかりでそら自身のトーク力や仕事だって意識を育てなかったカバーが悪い
2018/12/24(月) 05:08:53.96
でもそらのためだからって普通にバカにしてないか?
2018/12/24(月) 05:09:33.08
そら盾を使って好き放題のA
2018/12/24(月) 05:09:54.23
Aちゃんの裏方ときのそら
2018/12/24(月) 05:10:00.81
というかなんか異様に粘着してる奴がこのスレに居るでしょ
急にそらとも関連のレスがだーって増えるのすげーよくある
2018/12/24(月) 05:10:18.83
そらともに限らずシロ組ドル信因幡組フブキッズピリナーとなんならエンタマーもみんな馬鹿にしとるでここは
2018/12/24(月) 05:10:31.17
そらを一番馬鹿にしてるのは友人A
2018/12/24(月) 05:11:22.29
隙がありすぎて簡単にボコれちゃうだけだろ
2018/12/24(月) 05:11:58.66
>>272
ドルアンのノリが合わないドル信がここに来てるようにホロアンのノリが合わないやつもここに来てるんだろう
2018/12/24(月) 05:12:23.73
https://cas.nicovideo.jp/user/3789638/lv317569233
ユニコーンがいたらきつい配信
2018/12/24(月) 05:13:32.37
>>272
元そらともが粘着して叩いてると思うが面倒なんだよな
他所にいけよ
2018/12/24(月) 05:13:37.77
タムもよそのこと言ってる場合じゃないんだけどな
2018/12/24(月) 05:13:40.44
e6a52
2018/12/24(月) 05:13:56.49
くして言って聞かせてあるのが、三年たってもまだ分らないのか」「目がさめたら、戸をおあけ」「きいた風なことを言うな。オレが戸を開けるのは目がさめた時じゃアねえや」「では、いつ、あける?」「外に人が居な
い時だ」「それは、ほんとね?」 オレはそれをきいたとき、忘れることのできない特徴のあるヒメの抑揚をききつけて、声の主はヒメその人だと直覚した。にわかにオレの全身が恐怖のために凍ったように思った。どう
してよいのか分らなくて、オレはウロウロとむなしく時間を費した。「私が居るうちに出ておいで。出てこなければ、出てくるようにしてあげますよ」 静かな声がこう云った。ヒメが侍女に命じて戸の外に何か積ませて
いたのをオレはさとっていたが、火打石をうつ音に、それは枯れ柴だと直感した。オレははじかれたように戸口へ走り、カンヌキを外して戸をあけた。 戸があいたのでそこから風が吹きこむように、ヒメはニコニコと小
屋の中へはいってきた。オレの前を通りこして、先に立って中へはいった。 三年のうちにヒメのカラダは見ちがえるようにオトナになっていた。顔もオトナになっていたが、無邪気な明るい笑顔だけは、三年前と同じよ
うに澄みきった童女のものであった。 侍女たちは小屋の中をみてたじろいだ。ヒメだけはたじろいだ気色がなかった。ヒメは珍しそうに室内を見まわし、また天井を見まわした。蛇は無数の骨となってぶらさがっていた
が、下にも無数の骨が落ちてくずれていた。「みんな蛇ね」 ヒメの笑顔に生き生きと感動がかがやいた。ヒメは頭上に手をさしのばして垂れ下っている蛇の白骨の一ツを手にとろうとした。その白骨はヒメの肩に落ちく
ずれた。それを軽く手で払ったが、落ちた物には目もくれなかった。一ツ一ツが珍しくて、一ツの物に長くこだわっていられない様子に見えた。「こんなことを思いついたのは、誰なの? ヒダのタクミの仕事場がみんな
こうなの? それとも、お前の仕事場だけのこと?」「たぶん、オレの小屋だけのことでしょう」 ヒメはうなずきもしなかったが、やがて満足のために笑顔は冴えかがやいた。三年昔、オレが見納めにしたヒメの顔は、
にわかに真剣にひきしまって退屈しきった顔であったが、オレの小屋では笑顔の絶えることがなかった。「火をつけなくてよかったね。燃してしまうと、これを見ることができなかったわ」 ヒメは全てを見終ると満足し
て呟いたが、「でも、もう、燃してしまうがよい」 侍女に枯れ柴をつませて火をかけさせた。小屋が煙につつまれ、一時にどッと燃えあがるのを見とどけると、ヒメはオレに云った。「珍しいミロクの像をありがとう。
他の二ツにくらべて、百層倍も、千層倍も、気に入りました。ゴホービをあげたいから、着物をきかえておいで」 明るい無邪気な笑顔であった。オレの目にそれをのこしてヒメは去った。オレは侍女にみちびかれて入浴
し、ヒメが与えた着物にきかえた。そして、奥の間へみちびかれた。 オレは恐怖のために、入浴中からウワの空であった。いよいよヒメに殺されるのだとオレは思った。 オレはヒメの無邪気な笑顔がどのようなもので
あるかを思い知ることができた。エナコがオレの耳を斬り落すのを眺めていたのもこの笑顔だし、オレの小屋の天井からぶらさがった無数の蛇を眺めていたのもこの笑顔だ。オレの耳を斬り落せとエナコに命じたのもこの
笑顔であるが、エナコのクビをオレの斧で斬り落せと沙汰のでたのも、実はこの笑顔がそれを見たいと思ったからに相違ない。 あのとき、アナマロが早くここを逃げよとオレにすすめて、長者も内々オレがここから逃げ
ることを望んでおられると言ったが、まさしく思い当る言葉である。この笑顔に対しては、長者も施す術がないのであろう。ムリもないとオレは思った。 人の祝う元日に、ためらう色もなくわが家の一隅に火をかけたこ
の笑顔は、地獄の火も怖れなければ、血の池も怖れることがなかろう。ましてオレが造ったバケモノなぞは、この笑顔が七ツ八ツのころのママゴト道具のたぐいであろう。「珍しいミロクの像をありがとう。他のものの百
層倍、千層倍も、気に入りました」 というヒメの言葉を思いだすと、オレはその怖ろしさにゾッとすくんだ。 オレの造ったあのバケモノになんの凄味があるものか。人の心をシンから凍らせるまことの力は一ツもこも
っていないのだ。 本当に怖ろしいのは、この笑顔だ。この笑顔こそは生きた魔神も怨霊も及びがたい真に怖ろしい唯一の物であろう。 オレは今に至ってようやくこの笑顔の何たるかをさとったが、三年間の仕事の間、
怖ろしい物を造ろうとしていつもヒメの笑顔に押されていたオレは、分らぬながらも心の一部にそれを感じていたのかも知れない。真に怖ろしいものを造るためなら、この笑顔に押されるのは当り前の話であろう。真に怖
2018/12/24(月) 05:14:12.82
本中の野でも里でも町でも、こんな風に死ぬ人をみんな見ていらッしゃるのね」 それをきいているうちにオレの心が変った。このヒメを殺さなければ、チャチな人間世界はもたないのだとオレは思った。 ヒメは無心に
野良を見つめていた。新しいキリキリ舞いを探しているのかも知れなかった。なんて可憐なヒメだろうとオレは思った。そして、心がきまると、オレはフシギにためらわなかった。むしろ強い力がオレを押すように思われ
た。 オレはヒメに歩み寄ると、オレの左手をヒメの左の肩にかけ、だきすくめて、右手のキリを胸にうちこんだ。オレの肩はハアハアと大きな波をうっていたが、ヒメは目をあけてニッコリ笑った。「サヨナラの挨拶を
して、それから殺して下さるものよ。私もサヨナラの挨拶をして、胸を突き刺していただいたのに」 ヒメのツブラな瞳はオレに絶えず、笑みかけていた。 オレはヒメの言う通りだと思った。オレも挨拶がしたかったし
、せめてお詫びの一言も叫んでからヒメを刺すつもりであったが、やっぱりのぼせて、何も言うことができないうちにヒメを刺してしまったのだ。今さら何を言えよう。オレの目に不覚の涙があふれた。 するとヒメはオ
レの手をとり、ニッコリとささやいた。「好きなものは咒うか殺すか争うかしなければならないのよ。お前のミロクがダメなのもそのせいだし、お前のバケモノがすばらしいのもそのためなのよ。いつも天井に蛇を吊して
、いま私を殺したように立派な仕事をして……」 ヒメの目が笑って、とじた。 オレはヒメを抱いたまま気を失って倒れてしまった。
 オレの親方はヒダ随一の名人とうたわれたタクミであったが、夜長の長者に招かれたのは、老病で死期の近づいた時だった。親方は身代りにオレをスイセンして、「これはまだ二十の若者だが、小さいガキのころからオ
レの膝元に育ち、特に仕込んだわけでもないが、オレが工夫の骨法は大過なく会得している奴です。五十年仕込んでも、ダメの奴はダメのものさ。青笠《アオガサ》や古釜《フルカマ》にくらべると巧者ではないかも知れ
ぬが、力のこもった仕事をしますよ。宮を造ればツギ手や仕口にオレも気附かぬ工夫を編みだしたこともあるし、仏像を刻めば、これが小僧の作かと訝かしく思われるほど深いイノチを現します。オレが病気のために余儀
なく此奴を代理に差出すわけではなくて、青笠や古釜と技を競って劣るまいとオレが見込んで差出すものと心得て下さるように」 きいていてオレが呆れてただ目をまるくせずにいられなかったほどの過分の言葉であった
。 オレはそれまで親方にほめられたことは一度もなかった。もっとも、誰をほめたこともない親方ではあったが、それにしても、この突然のホメ言葉はオレをまったく驚愕させた。当のオレがそれほどだから、多くの古
い弟子たちが親方はモウロクして途方もないことを口走ってしまったものだと云いふらしたのは、あながち嫉みのせいだけではなかったのである。 夜長の長者の使者アナマロも兄弟子たちの言い分に理があるようだと考
えた。そこでオレをひそかに別室へよんで、「お前の師匠はモウロクしてあんなことを云ったが、まさかお前は長者の招きに進んで応じるほど向う見ずではあるまいな」 こう云われると、オレはムラムラと腹が立った。
その時まで親方の言葉を疑ったり、自分の腕に不安を感じていたのが一時に掻き消えて、顔に血がこみあげた。「オレの腕じゃア不足なほど、夜長の長者は尊い人ですかい。はばかりながら、オレの刻んだ仏像が不足だと
いう寺は天下に一ツもない筈だ」 オレは目もくらみ耳もふさがり、叫びたてるわが姿をトキをつくるのようだと思ったほどだ。アナマロは苦笑した。「相弟子どもと鎮守のホコラを造るのとはワケがちがうぞ。お前が腕
くらべをするのは、お前の師と並んでヒダの三名人とうたわれている青ガサとフル釜だぞ」「青ガサもフル釜も、親方すらも怖ろしいと思うものか。オレが一心不乱にやれば、オレのイノチがオレの造る寺や仏像に宿るだ
けだ」 アナマロはあわれんで溜息をもらすような面持であったが、どう思い直してか、オレを親方の代りに長者の邸へ連れていった。「キサマは仕合せ者だな。キサマの造った品物がオメガネにかなう筈はないが、日本
中の男という男がまだ見ぬ恋に胸をこがしている夜長姫サマの御身ちかくで暮すことができるのだからさ。せいぜい仕事を長びかせて、一時も長く逗留の工夫をめぐらすがよい。どうせかなわぬ仕事の工夫はいらぬことだ
」 道々、アナマロはこんなことを云ってオレをイラだたせた。「どうせかなわぬオレを連れて行くことはありますまい」「そこが虫のカゲンだな。キサマは運のいい奴だ」 オレは旅の途中でアナマロに別れて幾度か立
2018/12/24(月) 05:14:29.03
てやったが、顔がまッかに染まり汗が一時に溢れでたのは、オレの心を裏切るものであった。 顔が赤く染まって汗が溢れでたのは、この女の生き首が欲しい下心のせいではなかった。オレを憎むワケがあるとは思われぬ
のに女がオレを仇のように睨んでいるから、さてはオレが女をわが物にしたい下心でもあると見て咒っているのだなと考えた。そして、バカな奴め。キサマを連れて帰れと云われても、肩に落ちた毛虫のように払い落して
帰るだけだと考えていた。 有りもせぬ下心を疑られては迷惑だとかねて甚だ気にかけていたことを、思いもよらずアナマロの口からきいたから、オレは虚をつかれて、うろたえてしまったのだ。一度うろたえてしまうと
、それを恥じたり気に病んだりして、オレの顔は益々熱く燃え、汗は滝の如くに湧き流れるのはいつもの例であった。「こまったことだ。残念なことだ。こんなに汗をビッショリかいて慌ててしまえば、まるでオレの下心
がたしかにそうだと白状しているように思われてしまうばかりだ」 こう考えて、オレは益々うろたえた。額から汗の玉がポタポタとしたたり落ちて、いつやむ気色もなくなってしまった。オレは観念して目を閉じた。オ
レにとってこの赤面と汗はマトモに抵抗しがたい大敵であった。観念の眼をとじてつとめて無心にふける以外に汗の雨ダレを食いとめる手段がなかった。 そのとき、ヒメの声がきこえた。「スダレをあげて」 そう命じ
た。たぶん侍女もいるのだろうが、オレは目を開けて確かめるのを控えた。一時も早く汗の雨ダレを食いとめるには、見たいものも見てはならぬ。オレはもう一度ジックリとヒメの顔が見たかったのだ。「耳男よ。目をあ
けて。そして、私の問いに答えて」 と、ヒメが命じた。オレはシブシブ目をあけた。スダレはまかれて、ヒメは縁に立っていた。「お前、エナコに耳を斬り落されても、虫ケラにかまれたようだッて? ほんとうにそう
?」 無邪気な明るい笑顔だとオレは思った。オレは大きくうなずいて、「ほんとうにそうです」と答えた。「あとでウソだと仰有ッてはダメよ」「そんなことは言いやしません。虫ケラだと思っているから、死に首も、
生き首もマッピラでさア」 ヒメはニッコリうなずいた。ヒメはエナコに向って云った。「エナコよ。耳男の片耳もかんでおやり。虫ケラにかまれても腹が立たないそうですから、存分にかんであげるといいわ。虫ケラの
歯を貸してあげます。なくなったお母様の形見の品の一ツだけど、耳男の耳をかんだあとではお前にあげます」 ヒメは懐剣をとって侍女に渡した。侍女はそれをささげてエナコの前に差出した。 オレはエナコがよもや
それを受けとるとは考えていなかった。斧でクビを斬る代りにイマシメの縄をきりはらってやったオレの耳を斬る刀だ。 しかし、エナコは受けとった。なるほど、ヒメの与えた刀なら受けとらぬワケにはゆくまいが、よ
もやそのサヤは払うまいとまたオレは考えた。 可憐なヒメは無邪気にイタズラをたのしんでいる。その明るい笑顔を見るがよい。虫も殺さぬ笑顔とは、このことだ。イタズラをたのしむ亢奮もなければ、何かを企む翳り
もない。童女そのものの笑顔であった。 オレはこう思った。問題は、エナコが巧みな言葉で手に受けた懐剣をヒメに返すことができるかどうか、ということだ。まんまと懐剣をせしめることができるほど巧みな言葉を思
いつけば、尚のこと面白い。それに応じて、オレがうまいこと警句の一ツも合せることができれば、この上もなしであろう。ヒメは満足してスダレをおろすに相違ない。 オレがこう考えたのは、あとで思えばフシギなこ
とだ。なぜなら、ヒメはエナコに懐剣を与えて、オレの耳を斬れと命じているのだし、オレが片耳を失ったのもその大本はと云えばヒメからではないか。そして、オレが怖ろしい魔神の像をきざんでやるぞと心をきめたの
もヒメのため。その像を見ておどろく人もまずヒメでなければならぬ筈だ。そのヒメがエナコに懐剣を与えてオレの耳を斬り落せと命じているのに、オレがそれを幸福な遊びのひとときだとふと考えていたのは、思えばフ
シギなことであった。ヒメの冴え冴えとした笑顔、澄んだツブラな目のせいであろうか。オレは夢を見たようにフシギでならぬ。 オレはエナコが刀のサヤを払うまいと思ったから、その思いを目にこめてウットリとヒメ
の笑顔に見とれた。思えばこれが何よりの不覚、心の隙であったろう。 オレがすさまじい気魄に気がついて目を転じたとき、すでにエナコはズカズカとオレの目の前に進んでいた。 シマッタ! とオレは思った。エナ
コはオレの鼻先で懐剣のサヤを払い、オレの耳の尖《さき》をつまんだ。 オレは他の全てを忘れて、ヒメを見た。ヒメの言葉がある筈だ。エナコに与えるヒメの言葉が。あの冴え冴えと澄んだ童女の笑顔から当然ほとば
2018/12/24(月) 05:14:40.14
残念でした!実は名前変えてそこでみんな平和でやってまーすwww
ここは囮
2018/12/24(月) 05:14:45.13
い神の化身であるという評判がたちまち村々へひろがった。 山下のホコラへオレのバケモノを拝みにきた人々のうちには、山上の長者の邸の門前へきてぬかずいて拝んで帰る者もあったし、門前へお供え物を置いて行く
者もあった。 ヒメはお供え物のカブや菜ッ葉をオレに示して、言った。「これはお前がうけた物よ。おいしく煮てお食べ」 ヒメの顔はニコニコとかがやいていた。オレはヒメがからかいに来たと見て、ムッとした。そ
して答えた。「天下|名題《なだい》のホトケを造ったヒダのタクミはたくさん居りますが、お供え物をいただいた話はききませんや。生き神様のお供え物にきまっているから、おいしく煮ておあがり下さい」 ヒメの笑
顔はオレの言葉にとりあわなかった。ヒメは言った。「耳男よ。お前が造ったバケモノはほんとうにホーソー神を睨み返してくれたのよ。私は毎日楼の上からそれを見ていたわ」 オレは呆れてヒメの笑顔を見つめた。し
かし、ヒメの心はとうてい量りがたいものであった。 ヒメはさらに云った。「耳男よ。お前が楼にあがって私と同じ物を見ていても、お前のバケモノがホーソー神を睨み返してくれるのを見ることができなかったでしょ
うよ。お前の小屋が燃えたときから、お前の目は見えなくなってしまったから。そして、お前がいまお造りのミロクには、お爺さんやお婆さんの頭痛をやわらげる力もないわ」 ヒメは冴え冴えとオレを見つめた。そして
、ふりむいて立去った。オレの手にカブと菜ッ葉がのこっていた。 オレはヒメの魔法にかけられてトリコになってしまったように思った。怖ろしいヒメだと思った。たしかに人力を超えたヒメかも知れぬと思った。しか
し、オレがいま造っているミロクには爺さん婆さんの頭痛をやわらげる力もないとは、どういうことだろう。「あのバケモノには子供を泣かせる力もないが、ミロクには何かがある筈だ。すくなくともオレという人間のタ
マシイがそッくり乗りうつッているだろう」 オレは確信をもってこう云えるように思ったが、オレの確信の根元からゆりうごかしてくずすものはヒメの笑顔であった。オレが見失ってしまったものが確かにどこかにある
ようにも思われて、たよりなくて、ふと、たまらなく切ない思いを感じるようになってしまった。 ホーソー神が通りすぎて五十日もたたぬうちに、今度はちがった疫病が村をこえ里をこえて渡ってきた。夏がきて、熱い
日ざかりがつづいていた。 また人々は日ざかりに雨戸をおろして神仏に祈ってくらした。しかし、ホーソー神の通るあいだ畑を耕していなかったから、今度も畑を耕さないと食べる物が尽きていた。そこで百姓はおのの
きながら野良へでてクワを振りあげ振りおろしたが、朝は元気で出たのが、日ざかりの畑でキリキリ舞いをしたあげく、しばらく畑を這いまわってことぎれる者も少くなかった。 山の下の三ツ又のバケモノのホコラを拝
みにきて、ホコラの前で死んでいた者もあった。「尊いヒメの神よ。悪病を払いたまえ」 長者の門前へきて、こう祈る者もあった。 長者の邸も再び日ざかりに雨戸をとざして、人々は息をころして暮していた。ヒメだ
けが雨戸をあけ、時に楼上から山下の村を眺めて、死者を見るたびに邸内の全ての者にきかせて歩いた。 オレの小屋へきてヒメが云った。「耳男よ。今日は私が何を見たと思う?」 ヒメの目がいつもにくらべて輝きが
深いようでもあった。ヒメは云った。「バケモノのホコラへ拝みにきて、ホコラの前でキリキリ舞いをして、ホコラにとりすがって死んだお婆さんを見たのよ」 オレは云ってやった。「あのバケモノの奴も今度の疫病神
は睨み返すことができませんでしたかい」 ヒメはそれにとりあわず、静かにこう命じた。「耳男よ。裏の山から蛇をとっておいで。大きな袋にいっぱい」 こう命じたが、オレはヒメに命じられては否応もない。黙って
意のままに動くことしかできないのだ。その蛇で何をするつもりだろうという疑いも、ヒメが立去ってからでないとオレの頭に浮かばなかった。 オレは裏の山にわけこんで、あまたの蛇をとった。去年の今ごろも、その
また前の年の今ごろも、オレはこの山で蛇をとったが、となつかしんだが、そのときオレはふと気がついた。 去年の今ごろも、そのまた前の年の今ごろも、オレが蛇とりにこの山をうろついていたのは、ヒメの笑顔に押
されてひるむ心をかきたてようと悪戦苦闘しながらであった。ヒメの笑顔に押されたときには、オレの造りかけのバケモノが腑抜けのように見えた。ノミの跡の全てがムダにしか見えなかった。そして腑抜けのバケモノを
再びマトモに見直す勇気が湧くまでには、この山の蛇の生き血を飲みほしても足りないのではないかと怯えつづけていたものだった。 そのころに比べると、いまのオレはヒメの笑顔に押されるということがない。イヤ、
2018/12/24(月) 05:14:46.41
>>276
ホロはもうアンチスレ無くなった
2018/12/24(月) 05:15:01.32
けないし、目を放してはいけないと思った。一心不乱にそう思い、それを行うために力をつくした。しかし、その努力と、湧き立ち溢れる混乱とは分離して並行し、オレは処置に窮して立ちすくんだ。長い時間が、そして
、どうすることもできない時間がすぎた。オレは突然ふりむいて走っていた。他に適当な行動や落附いた言葉などを発すべきだと思いつきながら、もっとも欲しない、そして思いがけない行動を起してしまったのである。
 オレはオレの部屋の前まで走っていった。それから、門の外まで走って出た。それから歩いたが、また、走った。居たたまらなかったのだ。オレは川の流れに沿うて山の雑木林にわけ入り、滝の下で長い時間岩に腰かけ
ていた。午《ひる》がすぎた。腹がへった。しかし、日が暮れかかるまでは長者の邸へ戻る力が起らなかった。 オレに五六日おくれて青ガサが着いた。また五六日おくれて、フル釜の代りに倅《せがれ》の小釜(チイサ
ガマ)が到着した。それを見ると青ガサは失笑して云った。「馬耳の師匠だけかと思ったら、フル釜もか。この青ガサに勝てぬと見たのは殊勝なことだが、身代りの二人の小者が気の毒だ」 ヒメがオレを馬に見立ててか
ら、人々はオレをウマミミとよぶようになっていた。 オレは青ガサの高慢が憎いと思ったが、だまっていた。オレの肚はきまっていたのだ。ここを死場所と覚悟をきめて一心不乱に仕事に精をうちこむだけだ。 チイサ
釜はオレの七ツ兄だった。彼の父のフル釜も病気と称して倅を代りに差し向けたが、取沙汰では仮病であったと云われていた。使者のアナマロが一番おそく彼を迎えにでかけたので腹を立てたのだそうだ。しかし、チイサ
釜が父に劣らぬタクミであるということはすでに評判があったから、オレの場合のように意外な身代りではなかったのである。 チイサ釜は腕によほどの覚えがあるのか、青ガサの高慢を眉の毛の一筋すらも動かすことな
く聞きながした。そして、青ガサにも、またオレにも、同じように鄭重《ていちょう》に挨拶した。ひどく落附いた奴だと思って薄気味がわるかったが、その後だんだん見ていると、奴はオハヨウ、コンチハ、コンバンハ
、などの挨拶以外には人に話しかけないことが分った。 オレが気がついたと同じことを、青ガサも気がついた。そして彼はチイサ釜に云った。「オメエはどういうわけで挨拶の口上だけはヌカリなく述べやがるんだ。ま
るでヒタイへとまったハエは手で払うものだときめたようにウルサイぞ。タクミの手はノミを使うが、一々ハエを追うために肩の骨が延びてきたわけではあるまい。人の口は必要を弁じるために孔があいているのだが、朝
晩の挨拶なんぞは、舌を出しても、屁をたれても間に合うものだ」 オレはこれをきいて、ズケズケと物を云う青ガサがなんとなく気に入った。 三人のタクミが揃ったので、正式に長者の前へ召されて、このたびの仕事
を申し渡された。ヒメの持仏をつくるためだと聞いていたが、くわしいことはまだ知らされていなかったのだ。 長者はかたえのヒメを見やって云った。「このヒメの今生後生をまもりたもう尊いホトケの御姿を刻んでも
らいたいものだ。持仏堂におさめて、ヒメが朝夕拝むものだが、ミホトケの御姿と、それをおさめるズシがほしい。ミホトケはミロクボサツ。その他は銘々の工夫にまかせるが、ヒメの十六の正月までに仕上げてもらいた
い」 三名のタクミがその仕事を正式に受けて挨拶を終ると、酒肴が運ばれた。長者とヒメは正面に一段高く、左手には三名のタクミの膳が、右手にも三ツの膳が並べられた。そこにはまだ人の姿が見えなかったが、たぶ
んアナマロと、その他の二名の重立つ者の座であろうとオレは考えていた。ところが、アナマロがみちびいてきたのは二人の女であった。 長者は二人の女をオレたちにひき合せて、こう云った。「向うの高い山をこえ、
その向うのミズウミをこえ、そのまた向うのひろい野をこえると、石と岩だけでできた高い山がある。その山を泣いてこえると、またひろい野があって、そのまた向うに霧の深い山がある。またその山を泣いてこえると、
ひろいひろい森があって森の中を大きな川が流れている。その森を三日がかりで泣きながら通りぬけると、何千という、泉が湧き出している里があるのだよ。その里には一ツの木蔭の一ツの泉ごとに一人の娘がハタを織っ
ているそうな。その里の一番大きな木の下の一番キレイな泉のそばでハタを織っていたのが一番美しい娘で、ここにいる若い方の人がその娘だよ。この娘がハタを織るようになるまでは娘のお母さんが織っていたが、それ
がこッちの年をとった女の人だよ。その里から虹の橋を渡ってはるばるとヒメの着物を織るためにヒダの奥まで来てくれたのだ。お母さんを月待(ツキマチ)と云い、娘を江奈古(エナコ)と云う。ヒメの気に入ったミホ
2018/12/24(月) 05:15:07.64
残念でした!実は名前変えてそこでみんな平和でやってまーすwww
ここは囮
2018/12/24(月) 05:15:17.52
に仕立て直しておいたのです」 オレはもうこれしきのことでは驚かなくなっていたが、長者の顔が蒼ざめた。ヒメはニコニコとオレを見つめていた。 そのころ、この山奥にまでホーソーがはやり、あの村にも、この里
にも、死ぬ者がキリもなかった。疫病はついにこの村にも押し寄せたから、家ごとに疫病除けの護符をはり、白昼もかたく戸を閉して、一家ヒタイを集めて日夜神仏に祈っていたが、悪魔はどの隙間から忍びこんでくるも
のやら、日ましに死ぬ者が多くなる一方だった。 長者の家でも広い邸内の雨戸をおろして家族は日中も息を殺していたが、ヒメの部屋だけは、ヒメが雨戸を閉めさせなかった。「耳男の造ったバケモノの像は、耳男が無
数の蛇を裂き殺して逆吊りにして、生き血をあびながら咒いをこめて刻んだバケモノだから、疫病よけのマジナイぐらいにはなるらしいわ。ほかに取得もなさそうなバケモノだから、門の外へ飾ってごらん」 ヒメは人に
命じて、ズシごと門前へすえさせた。長者の邸には高楼があった。ヒメは時々高楼にのぼって村を眺めたが、村はずれの森の中に死者をすてに行くために運ぶ者の姿を見ると、ヒメは一日は充ち足りた様子であった。 オ
レは青ガサが残した小屋で、今度こそヒメの持仏のミロクの像に精魂かたむけていた。ホトケの顔にヒメの笑顔をうつすのがオレの考えであった。 この邸内で人間らしくうごいているのは、ヒメとオレの二人だけであっ
た。 ミロクにヒメの笑顔をうつして持仏を刻んでいるときいてヒメは一応満足の風ではあったが、実はオレの仕事を気にかけている様子はなかった。ヒメはオレの仕事のはかどりを見に来たことはついぞなかった。小屋
に姿を現すのは、死者を森へすてに行く人群れを見かけたときにきまっていた。特にオレを選んでそれをきかせに来るのではなく、邸内の一人々々にもれなく聞かせてまわるのがヒメのたのしみの様子であった。「今日も
死んだ人があるのよ」 それをきかせるときも、ニコニコとたのしそうであった。ついでに仏像の出来ぐあいを見て行くようなことはなかった。それには一目もくれなかった。そして長くはとどまらなかった。 オレはヒ
メになぶられているのではないかと疑っていた。さりげない風を見せているが、実はやっぱり元日にオレを殺すつもりであったに相違ないとオレは時々考えた。なぜなら、ヒメはオレの造ったバケモノを疫病よけに門前へ
すえさせたとき、「耳男が無数の蛇を裂き殺して逆さに吊り、蛇の生き血をあびながら咒いをかけて刻んだバケモノだから、疫病よけのマジナイぐらいにはなりそうね。ほかに取得もなさそうですから、門の前へ飾ってご
らん」 と云ったそうだ。オレはそれを人づてにきいて、思わずすくんでしまったものだ。オレが咒いをかけて刻んだことまで知りぬいていて、オレを生かしておくヒメが怖ろしいと思った。三人のタクミの作からオレの
物を選んでおいて、疫病よけのマジナイにでも使うほかに取得もなさそうだとシャア/\と言うヒメの本当の腹の底が怖ろしかった。オレにヒキデモノを与えた元日には、ヒメの言葉に長者まで蒼ざめてしまった。ヒメの
本当の腹の底は、父の長者にも量りかねるのであろう。ヒメがそれを行う時まで、ヒメの心は全ての人に解きがたい謎であろう。いまはオレを殺すことが念頭になくとも、元日にはあったかも知れないし、また明日はある
かも知れない。ヒメがオレの何かに興味をもったということは、オレがヒメにいつ殺されてもフシギではないということであろう。 オレのミロクはどうやらヒメの無邪気な笑顔に近づいてきた。ツブラな目。尖端に珠玉
をはらんだようなミズミズしいまるみをおびた鼻。だが、そのような顔のかたちは特に技術を要することではない。オレが精魂かたむけて立向わねばならぬものは、あどけない笑顔の秘密であった。一点の翳りもなく冴え
た明るい無邪気な笑顔。そこには血を好む一筋のキザシも示されていない。魔神に通じるいかなる色も、いかなる匂いも示されていない。ただあどけない童女のものが笑顔の全てで、どこにも秘密のないものだった。それ
がヒメの笑顔の秘密であった。「ヒメの顔は、形のほかに何かが匂っているのかも知れないな。黄金をしぼった露で産湯をつかったからヒメのからだは生れながらにかがやいて黄金の匂いがすると云われているが、俗の眼
はむしろ鋭く秘密を射当てることがあるものだ。ヒメの顔をつつんでいる目に見えぬ匂いを、オレのノミが刻みださなければならないのだな」 オレはそんなことを考えた。 そして、このあどけない笑顔がいつオレを殺
すかも知れない顔だと考えると、その怖れがオレの仕事の心棒になった。ふと手を休めて気がつくと、その怖れが、だきしめても足りないほどなつかしく心にしみる時があった。 ヒメがオレの小屋へ現れて、「今日も人
2018/12/24(月) 05:15:33.74
て参りました」 アナマロが室内に向って大声で叫んだ。するとスダレの向うに気配があって、着席した長者が云った。「アナマロはあるか」「これにおります」「耳男に沙汰を申し伝えよ」「かしこまりました」 アナ
マロはオレを睨みつけて、次のように申し渡した。「当家の女奴隷が耳男の片耳をそぎ落したときこえては、ヒダのタクミ一同にも、ヒダの国人一同にも申訳が立たない。よってエナコを死罪に処するが、耳男が仇をうけ
た当人だから、耳男の斧で首を打たせる。耳男、うて」 オレはこれをきいて、エナコがオレを仇のように睨むのは道理と思った。この疑いがはれてしまえば、あとは気にかかるものもない。オレは云ってやった。「御親
切は痛みいるが、それには及びますまい」「うてぬか」 オレはスックと立ってみせた。斧をとってズカズカと進み、エナコの直前で一睨み、凄みをきかせて睨みつけてやった。 エナコの後へまわると、斧を当てて縄を
ブツブツ切った。そして、元の座へさッさと戻ってきた。オレはわざと何も言わなかった。 アナマロが笑って云った。「エナコの死に首よりも生き首がほしいか」 これをきくとオレの顔に血がのぼった。「たわけたこ
とを。虫ケラ同然のハタ織女にヒダの耳男はてんでハナもひッかけやしねえや。東国の森に棲む虫ケラに耳をかまれただけだと思えば腹も立たない道理じゃないか。虫ケラの死に首も生き首も欲しかアねえや」 こう喚い
てやったが、顔がまッかに染まり汗が一時に溢れでたのは、オレの心を裏切るものであった。 顔が赤く染まって汗が溢れでたのは、この女の生き首が欲しい下心のせいではなかった。オレを憎むワケがあるとは思われぬ
のに女がオレを仇のように睨んでいるから、さてはオレが女をわが物にしたい下心でもあると見て咒っているのだなと考えた。そして、バカな奴め。キサマを連れて帰れと云われても、肩に落ちた毛虫のように払い落して
帰るだけだと考えていた。 有りもせぬ下心を疑られては迷惑だとかねて甚だ気にかけていたことを、思いもよらずアナマロの口からきいたから、オレは虚をつかれて、うろたえてしまったのだ。一度うろたえてしまうと
、それを恥じたり気に病んだりして、オレの顔は益々熱く燃え、汗は滝の如くに湧き流れるのはいつもの例であった。「こまったことだ。残念なことだ。こんなに汗をビッショリかいて慌ててしまえば、まるでオレの下心
がたしかにそうだと白状しているように思われてしまうばかりだ」 こう考えて、オレは益々うろたえた。額から汗の玉がポタポタとしたたり落ちて、いつやむ気色もなくなってしまった。オレは観念して目を閉じた。オ
レにとってこの赤面と汗はマトモに抵抗しがたい大敵であった。観念の眼をとじてつとめて無心にふける以外に汗の雨ダレを食いとめる手段がなかった。 そのとき、ヒメの声がきこえた。「スダレをあげて」 そう命じ
た。たぶん侍女もいるのだろうが、オレは目を開けて確かめるのを控えた。一時も早く汗の雨ダレを食いとめるには、見たいものも見てはならぬ。オレはもう一度ジックリとヒメの顔が見たかったのだ。「耳男よ。目をあ
けて。そして、私の問いに答えて」 と、ヒメが命じた。オレはシブシブ目をあけた。スダレはまかれて、ヒメは縁に立っていた。「お前、エナコに耳を斬り落されても、虫ケラにかまれたようだッて? ほんとうにそう
?」 無邪気な明るい笑顔だとオレは思った。オレは大きくうなずいて、「ほんとうにそうです」と答えた。「あとでウソだと仰有ッてはダメよ」「そんなことは言いやしません。虫ケラだと思っているから、死に首も、
生き首もマッピラでさア」 ヒメはニッコリうなずいた。ヒメはエナコに向って云った。「エナコよ。耳男の片耳もかんでおやり。虫ケラにかまれても腹が立たないそうですから、存分にかんであげるといいわ。虫ケラの
歯を貸してあげます。なくなったお母様の形見の品の一ツだけど、耳男の耳をかんだあとではお前にあげます」 ヒメは懐剣をとって侍女に渡した。侍女はそれをささげてエナコの前に差出した。 オレはエナコがよもや
それを受けとるとは考えていなかった。斧でクビを斬る代りにイマシメの縄をきりはらってやったオレの耳を斬る刀だ。 しかし、エナコは受けとった。なるほど、ヒメの与えた刀なら受けとらぬワケにはゆくまいが、よ
もやそのサヤは払うまいとまたオレは考えた。 可憐なヒメは無邪気にイタズラをたのしんでいる。その明るい笑顔を見るがよい。虫も殺さぬ笑顔とは、このことだ。イタズラをたのしむ亢奮もなければ、何かを企む翳り
もない。童女そのものの笑顔であった。 オレはこう思った。問題は、エナコが巧みな言葉で手に受けた懐剣をヒメに返すことができるかどうか、ということだ。まんまと懐剣をせしめることができるほど巧みな言葉を思
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