これはある家族の話。

そこには口下手でだらしない両親、歳の離れた芸能人の優れた姉、12人の妹達が仲良く暮らしていた。

ある日、娘の1人が両親と口喧嘩の末に家出をした。両親が約束を守らなかった。それだけの些細な喧嘩、どこにでも有りそうな。だから最初は直ぐに帰って来るものと考えていた、だが、家出した娘は外で泣き喚いた。

暫くして、その泣き声を聞いた人々が怒りの声をあげ、両親を責め立てはじめる。口下手な両親は黙ったまま何も言わず、怒りの声はますます強くなる。

その怒りの声は、大好きな姉にまで及んでしまうのは明らかだった。だから少女は感情的になり表にでて家出娘を突っぱねた。

最初は肯定的ではあった人々ではあったが、様々な憶測や悪い噂が大きくなり、いつの間にか家族の内情を知る者も現れ、少女はいつの間にか悪にされていた。

少女は、家出娘に帰って来て欲しかった、だから悪女になる事を決める。敢えて悪く捕らえられるような発言をし、自分だけは直ぐに切り替えて普段を取り戻したかのように振る舞い、怒りの声が自分に向くように。普段を続けた。

しかし家出娘懐いていた1番の末っ子が家出娘について行ってしまう。これにショックを受けた身体の弱い子は倒れ、心の弱い子は塞ぎ込み、優しい子は引きこもった。

怒りを現す子もいた、彼女は家出娘の否定を大声で叫んだ、当然、彼女にも怒り狂う人々の罵声が向く。

だから、彼女は再び悪女となる事に決めた。残った娘達で話し合い、皆で手紙を書いて贈る事を決め、自分の文章には自分のした事の反省だけを書きなぐり。諦め切れない家出娘の事など一切話題にせず。別れの言葉すらあえて書かず。

それが見事に誤解され、大多数の怒りが彼女に向いた。けれど少女は何も変えず、今日も笑顔で普段を続けている。