バセドウ病は甲状腺機能亢進症を起こす代表的な病気で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、
動悸や息切れ、手足の震え、疲れやすさやだるさなどさまざまな全身症状が起こる。
20〜50歳代に発症することが多く、中でも30〜40歳代の患者が多い。男女の比率は男性1人に対して女性5〜6人程度と女性に多くみられる。

治療の基本原則は甲状腺ホルモンの合成を抑える抗甲状腺薬による薬物治療である。
症状によって適切な量の薬を内服することで、個人差はあるが1〜3ヶ月程度で甲状腺ホルモンの値が正常に近づき、症状が治まることが多い。
内服薬での治療は最低でも2年ほどかかり、甲状腺の機能がきちんと保たれるようになれば薬を中止できることもある。
薬物療法以外には、放射性ヨウ素のカプセルを摂取することで甲状腺の細胞を減らす放射性ヨウ素治療や、手術によって甲状腺を摘出する手術療法がある。
治療法の選択は、甲状腺機能の程度や患者の年齢、薬に対する副作用の有無などを総合的に考慮して決める。
いずれの治療であっても、甲状腺ホルモンの分泌がコントロールできれば、健康なときと変わらない生活を送ることができ、妊娠・出産も可能である。