かつて遊廓では、客と遊女との間で、「遊女の雇用期間が満了すれば客と結婚することを約束する」という内容の、起請文(きしょうもん)と呼ばれる擬似的な書類を取り交わすことが流行していた。

ある男が、夜遊びが過ぎる友人をいさめている。懲りない友人は、男に自慢しようと、自分の名と遊女の名の入った起請文を貰った事を言う。見せたがらない友人から無理矢理見せてもらった男は自分の煙草入れから同じ遊女の名が書かれた起請文を取り出し、「遊女がこれを書くのは客を多く取るための方便であり、本気にしてはいけない」と友人をいさめる。そこに3人目の男がやってきて、友人の話を聞いて起請文を見せて貰う。ところが遊女の名前を見た途端に3人目の男も、ふたりと同じ遊女の起請文を取り出すのだった…