2016.11.1
所沢市の社会福祉法人「所沢市社会福祉協議会」(本橋栄三会長)の男性社会福祉士(37)が、本来は手数料のかからない書類作成の手続きなどで「有料」とうそをつき、市民7人から計3万1000円をだまし取っていたとして、懲戒解雇されていたことが分かった。

市社協は8月15日付で男性を懲戒解雇にしたが、被害者に全額弁済していることなどから、警察には被害届は出さない方針だ。
市社協によると、男性は2014年6月、期限付き(1年ごとの更新で5年まで)の常勤職員として採用された。
在宅介護の支援拠点として市内に14カ所ある地域包括支援センターなどに勤務し、高齢者者宅を訪問してデイサービス日程を調整するなどの仕事を担当していた。


不正行為が発覚したのは、この男性が担当する85歳の女性から同市役所への問い合わせがきっかけだった。
女性は7月13日、「介護保険の認定手続きの更新で書類を作ってもらった際、3000円を請求され、現金で支払ったのに領収書はもらえなかった。おかしいのではないか」と疑問を訴えた。
市から連絡を受けた市社協が男性から事情を聴いたところ、現金をだまし取った事実を認めた。

市社協は男性を自宅謹慎させ、他に同様のケースがないかについて担当の訪問先を調査した。「現金を渡した」と申し出た市民はいなかったが、
本人が「他に夫婦1組をはじめ6人から同じように2000円から1万円の現金を受け取った」と明かした。現金をだまし取った理由を問いただしたものの、本人から明確な回答を得られなかったという。

市社協は10月27日の理事会と翌28日の評議委員会で、事実関係と男性の解雇を報告。10月には3回に分けて全職員を対象に「倫理研修」を実施した。市社協はこれまで男性の不正行為を公表してこなかったが、
平川聖一常務理事は毎日新聞の取材に対し「事実を隠すつもりは全くなかった」と釈明。そのうえで「福祉の社会であってはならないことで、大変申し訳ありません。全員で襟を正し、信頼回復に努めるべく日々の業務を頑張りたい」と謝罪した。