天守復元、石垣で対立 名古屋城「22年完成」揺らぐ

河村たかし名古屋市長が旗を振る名古屋城の木造天守復元が予定通りに進むのか、
不透明になってきた。天守の土台となる石垣の保守や修復をめぐり、専門家と意見が
対立しているからだ。このままでは、許認可権を握る国が木造天守復元計画を認め
ないのではないかとの見方が強まっている。

石垣部会の千田嘉博奈良大教授ら「江戸時代から残る石垣こそ、名古屋城の本質的価値」
「天守復元工事は、石垣を傷める恐れがある」などと主張し、復元よりも先に石垣の保全、
補修に取り組むよう訴えている。

 市と文化庁がこれまでに重ねた非公開の協議では、文化庁側は石垣保全を重視する姿勢
のほか、戦後に建設されたコンクリート製現天守も価値ある建物との見解を示している。



 木造天守復元では、エレベーターが設置されないことに障害者団体が反発しているが、それ
以前に、石垣の専門家の理解を得ていない計画は、文化庁に認めてもらえないとの見方は
市内部に根強い。

 河村市長は「木造天守復元への市民の期待は大きい。全力を挙げる」と強気だが、議会
からは「計画は、まったく前に進まないだろう」との観測も出ている。

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018070202000078.html