自民党は4日、各派閥の事務総長らの会合で、7月2日の投開票まで3カ月を切った東京都議選に向け、同党都連を党を挙げて支援する方針を確認した。過去の都議選での不調が直後の国政選挙の敗北につながったケースがあったため、高い人気を誇る小池百合子都知事に本格的に対抗する体制構築が狙い。ただ、安倍晋三首相(党総裁)は都議選後も小池氏と協力関係を保ちたい意向とみられ、党内がどこまで結束できるかは不透明だ。

 「(過去に)ここまで党本部が都議選をやったことはない。オール自民で取り組むという象徴だ」。古屋圭司選対委員長は会合後、記者団に胸を張った。会合には都連会長を兼ねる下村博文幹事長代行も出席。都議選の各候補予定者に、地元の党所属国会議員だけでなく、都選出以外の国会議員も担当を決めて張り付ける方針を決めた。5日には、参院自民が独自の選挙対策本部を設置する。

 同党が全面支援に乗り出すのは、小池氏が率いる地域政党「都民ファーストの会」が全選挙区(42選挙区)への候補擁立を表明し、自民の劣勢が予想されているからだ。国政で連立を組む公明党が、小池氏との選挙協力を決めたことも大きい。それまで自民の二階俊博幹事長は「一つの地方選に過ぎない」と一歩引いていたが、最近では「都議選は特別な選挙だ」と周囲に語るようになった。

 さらに過去の都議選は、その後の国政選挙の行方にも影響してきた。1993年の都議選では日本新党が2議席から20議席に躍進。直後の衆院選で自民は議席を減らし、非自民政権が誕生した。2009年都議選では民主党が圧勝した余勢を駆り、衆院選で政権交代を成し遂げた。

 自民としては今回の都議選で、こうした歴史の再現は避けなければならない。下村氏はこの日の会合後、記者団に「他の地方から『東京都だけなぜそこまでやるのか』と批判もある中で、力を入れていただくのは大変ありがたい」と感謝した。

 ただ、今後の焦点は安倍首相の動向。首相は「自民党単独の力を見せるチャンスだ」と二階氏らに発破をかける一方で、東京五輪に向けた協力関係を保つため、小池氏との全面対決には慎重との見方がある。今回の都議選への応援についても、首相周辺からは「議席が減るとされる選挙に首相を出すわけにいかない」と予防線を張る声もあり、挙党態勢の最大にして最後の「ピース」がはまるかどうかは見通せない。【水脇友輔、小田中大】

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