ttp://www.geocities.jp/jtohkai/sub17.htm
家では、バリバリの名古屋弁をしゃべってるけど、街の方に来るとちょっと抑え気味に話すんだよね
「抑え気味」というのは「共通語っぽくしゃべる」「東京語に近づけて話す」ということである。名古屋の中心部では、
まるでブラックホールのように、方言が薄くなるようだ。これを筆者がイメージとして表わしたのが
右のイメージ図2である。当たり前かもしれないが、

アンケート調査で「名古屋弁は家で主に使う」という回答が多いようだ


東北の仙台の場合は名古屋以上に東京語との同化が進んでいる。もともと方言コンプレックスが強く、東京指向も強い。こうした中で新幹線開通後は東京との距離が縮まったし、地方中核都市、支店経済都市という性格上、東京との
関係を深めざるを得ない。全国的に見ても、東京との地理的距離は近いから、
東京の影響をモロに受けるのである。1980年代には東京語の影響を受けつつも独自色のある"新方言"が形成されかかったが、その後はなし崩し的な東京語への融合が進んだようである。

 九州の福岡はよく、「地元に誇りを持ち、東京には反発すら抱いている」と言われるが、実態はけっこう複雑らしい。中心部で方言が薄くなるという傾向があることについては、程度の差はあれ、名古屋と同じようだ。ただ一直線に
東京語化するわけではなく、関西弁や、より共通語に近い(?)北九州市の方言の言い回しを部分的に
取り入れる、という状況らしい。だから福岡の中心部では地元民も「そうタイ」「いかんバイ」などいかにも博多弁、というような言葉を話さないのである。私は旅行で福岡に行った際に若者の会話を観察したが、「そうなんよ」「あるんやろ」「いいやん」など
東京語そのものではないが、かなり薄味の方言が主流であるようだった。在来の特徴としては「〜けん(理由の”〜から”)」は保持されているが、「〜たい(〜だよ)」は感情が高ぶったときのみ使われ、使用頻度は低くなったようだ。そもそも福岡の都市の
性格は仙台と同様である。他地域から大勢の人が移
り住む。そのため、どうしてもメジャーな、どこの人にも通じやすい言い回しでしゃべらなければならないのだろう。さらに最近では転勤者を中心に共通語話者も多く見受けられる。

 大阪など関西の人は、地元はもちろん、よそでも方言で濃い方言でしゃべるが、これは「関西という土地柄の特殊性」によるのだろう。かつて京都は都だったし、江戸時代以降も日本の第二の中心としての地位を確保してきた。関西はずっと「大量の移住者を受け
容れながら地元の方言を維持してきた」のである。他の地方とは同列に扱うべきではないのだろう。さらに古くは落語・漫才、近年はバラエティ番組のトークを中心にマスコミで関西弁が流布している。このため全国の人に関西弁が理解できるようになり、これが関西人が他地方で
も方言を話す上で大きな後押しとなっている