それと、私が逆行同化ではないかと思う理由として、「方言文法全国地図」では「高くない」に対し、タカナイ・タカーナイなどが三重、和歌山、淡路島、富山、石川などの田舎や山深い僻地で多くみられるという事がある。

普通に考えれば、京阪神の都市部で共通語の影響は早く進むが、紀伊半島の山間部などの田舎では共通語の影響も遅くなる筈だ。ましてあの調査は今から四十年以上昔に生え抜きの明治大正生まれの人を調査したもので、共通語の影響は(ましてや音便に関わる部分は)今より遥かに少なかった筈だ。
当時の山間部や島暮しの生え抜き老年層ですら共通語の影響を多分に受けてウ音便が崩壊しかかっているなら、もう今頃大阪市内では老年層からもウ音便が聞けなくなっていてもおかしくないと思うが。