>>542
共通語の「しない」に影響を受けて広まった可能性もある。
もちろん富山に一名いるように自然に発生した流れもあるのだろうが、それとは別に、或いは昔は一部の地域で使われるに過ぎなかったシンが、センは共通語から遠く聞こえて好まなくなった下の世代からも受けいれ易く聞こえた事で一気に広まった可能性だってある。静岡や岐阜の人を直接真似たというよりもこっちの方が可能性はあるだろう。

斯うした現象が一気に広まる証拠として、この文法調査で答えた人達の中でも世代によって回答が違うというものがある。
第117図の「される(受身形)」では四国に於いて主にサレルとセラレルが分布しているのが解る。しかし回答した人を世代別で視ると、サレルと答えた人の多くが1891〜1906年生まれ。セラレルは1915〜1931年生まれ。つまり四国に於いてサレルが使われなくなっていき、セラレルが増加してきている事が解る(あくまで調査当時の老年層ではだが)