http://www.sankei.com/premium/news/171019/prm1710190005-n1.html
http://www.sankei.com/images/news/171019/prm1710190005-p1.jpg

 NHKが、テレビ放送とインターネットの「常時同時配信」になりふり構わず突き進もうとしている。
ネットでの視聴者向けに新しい受信料を創設する考えを示していたが、あっさり撤回し、目標としている平成31年度からの実現を優先した格好だ。
一方で、昨年まではしばしば俎上に載っていた一般の受信料の値下げ議論はすっかり鳴りを潜め、新規事業をめぐる駆け引きの中で、「国民・視聴者への還元」という視点は見えなくなっている。

 NHKは昨年12月、常時同時配信が実現した場合、既に受信料を払っているテレビ設置済み世帯には新たに受信料を求めない一方、ネットのみの視聴者には「負担をお願いする」意向を示していた。
NHK会長の諮問機関も今夏、こうした方針に「妥当性がある」と“お墨付き”を与える答申をまとめた。
NHKは当然、この流れに沿って新受信料の創設方針を打ち出すものとみられていたのだが…

 「視聴者・国民の理解を得ることなどに時間がかかると予想され、一定の期間は費用負担を求めないといった当面の措置を検討する必要あり」

 9月20日に総務省で開かれた有識者会議「放送をめぐる諸課題に関する検討会」。
その冒頭、NHKの坂本忠宣専務理事は出席者に配布したA4判計28ページの資料について説明。
常時同時配信に伴う新たな受信料について、サービス開始時には徴収しない考えを表明した。
契約が確認できないネットのみの視聴世帯には画面にメッセージを表示して制限をかけるとした。

 7月に「(ネット配信は)将来的に本来業務」とする見解を示していた坂本専務理事はその上で、「常時同時配信は放送の補完と位置付ける」と明言した。

 NHKの“方針転換”には伏線があった。
NHK肥大化を懸念する民放が反発しただけでなく、日本新聞協会も受信料新設に「合理性がある」などとした答申に対し、
「NHKが目指す新たな『公共メディア』の姿が見えてこない」との批判的な見解を表明したのだ。
テレビ放送を維持する目的で徴収した受信料をネット配信の費用に充てることの妥当性も疑問視していた。

 高市早苗総務相(当時)からも「常時同時配信を放送の補完的な位置づけとすること」を求められた。

 今回の軌道修正には、2020年東京五輪・パラリンピックの前年である31年度に常時同時配信を予定通りスタートすることを何より優先し、何が何でも政府の支持を取りつけようとするNHKの姿が浮かび上がる。

 もっとも、こうしたなりふり構わぬNHKの姿勢は見透かされており、検討会では疑問の声も上がった。

(以下ソース)


インターネット同時配信実現になりふり構わぬNHK 受信料値下げは置き去りか
産經新聞:2017.10.19 08:00更新