準軌道専門旅行社つっても、はじめはキャビン一つ、サンバー1本からはじめるんだよ。
はじめはキャビンがすくないから、着地したあと船体がこけても被害が出ないが、キャビン5個あたりありから着地後のコマンドポッド付近への被害が出てくる。
でも海に着地すれば、ノーズが海面下に入って海面が支点となってモーメントアームが縮まるから、こけたときのコマンドポッドへの衝撃が緩和される。準軌道旅行社をやってれば誰でも、キャビンが増えてくれば海に落ちようとするわけだね。
海に落ちたいなら真っすぐ飛んで落ちるだけじゃ駄目で曲がらなきゃならなくなる。
カービンの大気は2万2千mぐらいから船を曲げやすくなる。曲げようとした時に船体に絡みついてくる空気のコアンダ効果ってやつの、船体の表側と裏側での差が、2万2千ぐらいから気圧に比例して目立たなくなるからだね。
2万2千で曲げはじめるわけだけど、海側方向へのベクトル成分を残りのノズル噴射のうちから稼げばいいわけだ。もちろん昇る時のノーズは海側に、落ちる時のノーズも空気抵抗を想像して海側に。
そして、今度は落ち方の研究となる。なんせこちらはキャビン8個とコマンドポッド。普通に落ちたら空気抵抗が稼げない。せっかく長いキャビンに”横波抵抗”を受けられず、コマンドポットだけに小さな”切り波抵抗”を受けるだけ。そこで使うのがAV−R8。
AV−R8を対照的に2枚付けて”展開”すると、羽根がスクリュー型になる。空気の中を落ちたら船体をくるくると回転させ、慣性モーメントを発生させるわけだ。その慣性モーメントで姿勢を保ち、空気に対してキャビンの長い腹をぶつけ続ける。
慣性モーメントってのはmr^2だという。重いキャビンとAV−R8のでかい翼面が強烈な空気抵抗の中では生きてくるわけだね。AV−R8は尾翼として浮こうとしててかつ回転するので回転軸の方向に船体のノーズを維持しようとする。
まだ昇るところをやってないけど、おそらくキャビン10個までなら今までのノウハウで余裕で地上に降り立てると思う。それが準軌道専門旅行社としての誇り。ジェパダイア兄さんとヴァレンティナ姐さんの犠牲を無駄にはできない。