ArmはなぜIoT事業を切り離すのか、表と裏から読み解く (2/2)
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2007/16/news043_2.html

では次に裏から眺めてみよう。ソフトバンクが直近で1兆4千億円もの
赤字を出しているのは周知の事実であり、これもあって同社は現金化
できる資産を売却するべくいろいろ画策している。Armも当然その
対象ではあるのだが、あいにくと今のArmはかなりバランスシートが
痛んでいる。

 図3は、2019年第4四半期のArmの「Roadshow Slides」からの
抜粋であるが、ソフトバンクがArmを買収した2016年に約7億ポンド
あった利益(Adjusted EBITDA)が、2019年には約2億ポンドまで
減っているのが分かる。


仮にArmが(再上場になるのか、別の会社に買収されるのかは
置いておくとして)再び売却となった場合、この利益率の低さは
必ず問題になる。

 今回の発表の文面が「Armから提案した」となっているのは
象徴的だ。行間を無理やり読むとすれば、Armはソフトバンクから
「再売却を念頭に、企業価値を短期間で高める(=利益率を大幅に
引き上げる)」方法を提案することを求められたのだと思う。

その回答が「ISGのほとんどをソフトバンクおよびその関連会社に
移管することで、その売却益によって利益がかさ上げされ、ISGに
掛かっていた経費のソフトバンクおよび関連会社への付け替えで
コスト削減が可能になり、Arm本体の今後の利益率が向上する」
という今回の提案につながったのではないかと思う。