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組織的犯罪処罰・犯罪収益規制法の概要
第一に、組織的な犯罪の法定刑を加重している。すなわち、常習賭博(とばく)、賭博開帳図利(とり)、殺人、逮捕監禁、強要、身代金目的略取、信用毀損(きそん)・業務妨害、威力業務妨害、詐欺、恐喝、建造物損壊の11類型の犯罪について、それらの犯罪行為が「団体の活動」(すなわち「団体の意思決定に基づく行為であって、その効果またはこれによる利益が当該団体に帰属するもの」)として「当該罪にあたる行為を実行するための組織により行われたとき」に、これを「組織的な犯罪」として、その法定刑を通常の場合の法定刑よりも加

重している(同法3条1項)。たとえば、通常の殺人罪の法定刑(刑法199条)は死刑または無期もしくは5年以上の懲役であるが、組織犯罪処罰法は「組織的な殺人」の刑を死刑または無期もしくは6年以上の懲役と定めている。また、「団体」に「不正権益(団体の威力に基づく一定の地域または分野における支配力であって、当該団体の構成員による犯罪その他の不正な行為により当該団体またはその構成員が継続的に利益を得ることを容易にすべきもの)」を得させ、団体の不正権益を維持し、拡大する目的で上記類型の犯罪(ただし常習賭博、


賭博開帳等図利、詐欺の罪は除く)を犯した場合についても、同様に通常の場合よりも重い刑を規定している(組織的犯罪処罰・犯罪収益規制法3条2項)。「不正権益」とは暴力団のみかじめ料がその例であり、みかじめ料を支払わせるために行われる恐喝の場合、法定刑は1年以上の有期懲役(最長20年)である(通常の恐喝罪の法定刑(刑法249条)は10年以下の懲役であり、下限は1月である)。さらに、組織的な殺人と営利目的略取・誘拐について予備罪の法定刑を引き上げ(組織的犯罪処罰・犯罪収益規制法6条1項)、組織的に行われ

る一定の犯罪に係る犯人蔵匿罪等の法定刑を引き上げるなどしている(同法7条)。