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第三に、犯罪収益などを用いて株主等の地位を取得し、法人等の事業経営の支配を目的として株主等の権限を行使するなどして役員等の選任・変更などを行う行為(事業経営支配罪)や犯罪収益等の隠匿・収受行為の処罰規定を置いている(同法9・10・11条)。すなわち、マネー・ロンダリング(資金洗浄)の処罰規定である。犯罪収益等の隠匿・収受行為の処罰規定は麻薬特例法にすでに存在しているが、事業経営支配罪は麻薬特例法にはない新たな犯罪類型である。組織的犯罪処罰・犯罪収益規制法は、犯罪収益が犯罪組織の維持・拡大に用いら

れたり、新たな犯罪行為の資金として再投資されることを防止するために(これまで薬物犯罪の領域に限られていた)「犯罪収益等」の隠匿・収受行為の処罰範囲を拡張するとともに、さらに、犯罪収益等を用いて事業経営が支配され犯罪その他の不正行為のために事業経営が利用され、結果、正常な経済活動に不法な影響が及ぶことを防止するために、新たに事業経営支配罪を創設したわけである。マネー・ロンダリングの対象は「犯罪収益等」である。「犯罪収益等」とは同法2条2項に規定する、財産上の不法な利益を得る目的で犯した別表第1や別

表第2の犯罪(67グループの犯罪)により得た財産等の4類型の財産・資金であり、これらの「犯罪収益」のほか、犯罪収益の果実として得た財産などの「犯罪収益に由来する財産」(以下、由来財産という)および犯罪収益や由来財産とこれらの財産以外の財産が混和した財産(以下、混和財産という)を含む(同法2条3・4項)。