>>>皆既日食の際に月に隠された太陽の周囲に広がる淡い光が、太陽の大気である「コロナ」だ。このコロナは主に、高温のイオンが放つ輝線による「Eコロナ」(Emission corona)と、自由電子による太陽光散乱で生じる「Kコロナ」(Kontinuierlich corona)の2種類に分類される。
>>>これらに加え、惑星間塵が散乱した太陽光による「Fコロナ」(Fraunhofer corona)が存在する。実際には太陽の大気ではないものの、コロナのように見えることから、慣習的にそう呼ばれている。Fコロナは厳密にはコロナの範疇には含まれないが、太陽近傍の惑星間塵の分布を知る手がかりとなるため、その観測は天文学的に重要な意味を持つ。しかし、Fコロナは太陽本体に比べて極めて暗いため、皆既日食時や、特殊な装置を使わないと観測することが困難な点が課題だった。