実験データの解析は、従来の理論的枠組みを根底から覆す結果をもたらした。これまでカスケード過程と考えられてきた放射のメカニズムは、光の相互作用を記述するハミルトニアン(系のエネルギー状態を表す関数)を紐解くことで、極めて直接的なプロセスであることが判明した。
研究チームが特定した作用・反作用のメカニズムは、 という数式で記述される。この式は、ポンプ光のエネルギー()とプローブ光のエネルギー()が互いに2乗の形で影響を与え合う「双2次(biquadratic)」の相互作用であることを示している。回りくどい多段階の反応を経るまでもなく、重力場のエネルギーと放射場のエネルギーは、この単一の関数を介して直接的にやり取りされていたのだ。