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 中略

今回の画像は、重力マイクロレンズ法によって発見された太陽系外惑星の研究に重要なデータを提供することになる。
アインシュタインの一般相対性理論によると、質量が大きな天体の周囲では時空がゆがむ。このため地球から見た際に恒星が恒星の前を横切ると、後ろの恒星の光が曲げられ、あたかもレンズが存在するかのように増光する。これをマイクロレンズ現象と呼ぶ。
増光にとどまるのは、恒星は銀河団などに比べると質量が比較的小さいからだ。このときレンズになる手前の恒星に惑星が存在すると、その惑星の重力の影響も加わって増光に不規則なパターンが現れる。この不規則なパターンを捉えることで太陽系外惑星を発見するのが、重力マイクロレンズ法だ。
重力マイクロレンズ法は、特に主星から離れた冷たい惑星の発見に適しているとされている。惑星が主星(恒星)の前を横切るときのわずかな減光を捉えるトランジット法とは異なり、主星から離れた公転周期が長い惑星でも発見しやすい。
また、重力マイクロレンズ法は恒星が密集する領域で真価を発揮する。実際に過去20年間で約300個の太陽系外惑星が重力マイクロレンズ法によって発見されているが、すべて地球から見て恒星が密集する天の川銀河の中心部に向かった観測に基づくものだ。
早ければ今年8月末の打ち上げが迫る米航空宇宙局(NASA)のナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡も、この領域を太陽系外惑星探索のターゲットとしている。なお、今回のユークリッド宇宙望遠鏡が捉えた画像は、ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡が太陽系外惑星の探索を予定している領域を、ほぼすべてカバーしているという。
ユークリッド宇宙望遠鏡は、個々の恒星を識別できるほどの感度をもっている。このため今回公開された画像によって、マイクロレンズ現象を起こす前の恒星それぞれの位置や明るさなどもわかる。このことは、重力マイクロレンズ法で発見された太陽系外惑星が実在するかどうかの裏付けと、その質量の測定におおいに役立つことだろう。