バブルの二の舞になりかねない 植田総裁シンパも批判を強める「動かぬ日銀」の今後【政官財スキャニング】
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官界通(以下=官) 日銀総裁に植田和男氏(71)がなって3カ月半。黒田東彦前総裁がかたくなに続けて副作用が出ていた超緩和策の見直しへ動かず、植田氏の総裁就任を支持したシンパの間でも「動かぬ日銀」へ批判が強まっているな。

政界通(同=政) そうだろう。6月の全国の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除くと前年同期比3.3%も上昇し、税金を使った電気料金の負担軽減策がなければもっと高い。
春闘で賃上げが進んだといっても、引き上げ率は3%以下がほとんど。暮らしは厳しくなるばかりだ。

財界通(同=財) 最近発表された東京23区の新築マンションの平均価格は前年より6割も上がり、ついに1億円を超えた。
首都圏全体でも平均9000万円近く。株価も、日経平均が約33年ぶりに3万3000円台へ上昇した。「バブルの再現」と言ってもおかしくない。

政 なのに、植田総裁はなぜ動かないのかね。

財 せっかく多くの企業の業績が回復し、賃上げもできるようになったのに、超緩和策を修正すれば多少とはいえ「引き締め効果」が出る。
それが景気に水を差すのが心配で、動けないのではないか。

官 学者出身らしい慎重さだな。

政 それでは、1980年代後半に不動産価格や株価が急騰していたのに低金利策を続け、バブルの膨張を許したときの二の舞いにならないか?

財 財界人からも「インフレもデフレも、後手に回ると傷が深まる。景気に多少のブレーキがかかっても日銀は早く動いたほうがいい」との声が出始めた。

官 7月27、28日に、金融政策決定会合がある。植田氏は4月と6月の2度、修正を見送った。何か決めないと、汚点を残しかねないぞ。