6/20(土) 15:43配信

読売新聞オンライン

 縄文土器の表面や内部にある種子などのへこみ跡「圧痕(あっこん)」を調査してきた熊本大名誉教授の小畑弘己さん(考古学)の研究成果を盛り込んだ書籍「縄文時代のタネとムシ」が、福岡市の「新修 福岡市史ブックレット・シリーズ」から刊行された。最新の調査技術と方法論から見える新たな縄文時代像を紹介している。(井上裕介)


 圧痕は、土器を製作する際に、粘土に練り込まれた植物の種子や虫の跡。土器を焼成すると種子や虫は失われるが、その形は空洞として残る。そこにシリコーンゴムを流し込んで型取りする「レプリカ法」や、X線やX線CTによる透視画像撮影で、種子や虫の形を再現し、農耕や植物利用の歴史を探ることができる。
本書では、福岡市などの遺跡で発掘された土器から検出された虫や種子の圧痕画像とともに、縄文時代後期にダイズ栽培が行われていたとする研究成果や、害虫との共生の様子などについて解説している。

 栽培ダイズの圧痕は2007年、長崎県島原市の大野原遺跡の縄文土器から初めて見つけた。カキの種のような扁平(へんぺい)で長い形で、当初はマメと分からなかったが、側面に「へそ」がついていたためダイズと特定。
野生のダイズより大きく、形も現代のダイズと似ていることから栽培種と判断した。かつて農耕は弥生時代に始まったと考えられていたが、この圧痕から、縄文時代にダイズ栽培が行われていたことを明らかにした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7c7cbd3c65308b43856d06ce8f202c5085050943

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