4 労働施策総合推進法第30条の2第1項との関係
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第30条の2第1項は、事業主に対し、職場におけるパワーハラスメントに関する労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講ずることを義務付けている。
また、厚生労働省の指針では、相談があった場合の事実関係の迅速かつ正確な確認、被害者及び行為者に対する適正な対処並びに再発防止措置等が定められている。
本件において問題となるのは、企業倫理ヘルプライン等に申告がなされたにもかかわらず、その申告内容について適切な事実確認及び対応が実施されたのか、また、その対応が実効性のあるものであったのかという点である。
原告は、被告らの具体的な関与及び対応内容を踏まえ、各被告について、法令上の義務、契約上の義務又は不法行為法上の責任が認められるかを明らかにすることを求める。